3月頃になって流氷が去りはじめると“海明け”です。
漁が始まりかける頃になると、野鳥の宝庫、春国岱にも春の野鳥がやってきます。

浅瀬では、おばちゃんが“北寄の手掘り”を始めます。
そろそろ本格的にはじまるサケマスの準備に乗組員も雇い入れ5月早々には出漁です。
 


  出漁日には乗組員の家族だけではなく、町のお偉方から市民まで、朝早くから見送りに花咲港まで出掛けます。
昔の見送り風景は圧巻でした。一大イベントです。家族がしばし別れ別れになるのをつなぎ止めるように、紙テープが船との間をうめ尽くします。港中に軍艦マーチが鳴り響き、片方ではど演歌、否が応でも盛り上がり、もう雰囲気絶好調!
・・・・・今となっては“古き良き時代”って感じです。
その頃のサケマスの価格は、この“北洋の海から揚がるもの”が基準になって輸入物のサケマスの価格が決まっていました。
最近はまったく逆!輸入物の品質も上がり、輸入価格が“北洋の海”を支配するという状況です。最東端の漁師町まで“国際化の波”が打ち寄せる・・・・・そんな時代ですね!

7月頃になると沿岸の漁師は『貝殻島』で昆布漁が始まります。
4月頃にロシア側と“洋上”で交渉が始まり、漁期、漁業協力金、水揚げ量などが決まれば無事出漁です。
『貝殻島』っていうのはどこにあるかっていうと、北方領土の中に歯舞諸島っていうのがあるのをご存知だと思いますが、その歯舞諸島の中の一つが『貝殻島』なんです。“島”とはいってますが、実は島ではないんです。灯台がポツンと海に浮かんでいるんです。その辺りが浅瀬になっていて、昆布が育ちやすい環境になっているんですね。


昆布って流氷が来た年が“当たり年”豊漁だっていうんです。
流氷に昆布のタネがついてくるんですね。また、流氷が海の掃除をしてくれるから(雑草の駆除)、海の畑は昆布が生育しやすい環境になる、というわけです。
ところが、この流氷も長居をされると今度は困ってしまうんですね。何故かっていうと伸びてきた昆布も掃除しちゃうもんだから。自然の力って凄いですね!
というわけで、これから秋の“さんま”まで根室は稼ぎ時です。
さしたるもてなしもできませんが、よろしかったら夏の暑さを避けに根室まで足をのばしませんか?